てぃーだブログ › おきなわワールド NEWS! › 文化の話題 › 国内最古の埋葬人骨の可能性あり (サキタリ洞 発掘調査記者発表) 

2014年12月11日

国内最古の埋葬人骨の可能性あり (サキタリ洞 発掘調査記者発表) 

本日『サキタリ洞』にて、2014年度の発掘調査の成果として、
沖縄県立博物館・美術館による記者発表が行われました。

今回のサキタリ洞での発掘調査では、
9000年前よりも古い地層から、埋葬された可能性のある
一体分の人骨が発見されました。

人骨は、押引文土器(9000年前)が発見された地層の
さらに下の地層から見つかっており、
骨の各部位がつながった状態で見つかりました。

また、石灰岩の大きな礫が、頭、胸、腹、右腕の4箇所に
のっている状態でした。
骨の交連状態や、人骨に礫がのっていた状況などから、
国内最古の埋葬人骨になる可能性が考えられます

5年間継続してサキタリ洞の発掘調査を行っている
沖縄県立博物館・美術館の山崎真治先生は、
「今回の発掘成果は、その当時の人々が持っていた埋葬に関する精神文化を知る
手掛かりとなるかもしれない重要な発見だと考えています。
今後は人骨の詳しい年代や埋葬されたものかどうかなど、さらに詳しく分析・研究を行って
明らかにしていきたいと思っています。」と語られていました。

※サキタリ洞=「ガンガラーの谷」のケイブカフェとなっている鍾乳洞
※押引文土器(おしびきもんどき)=2013年にサキタリ洞から発見された9000年前の沖縄最古の土器
※これまでのサキタリ洞での発掘調査成果
 ・2012年10月=1万4千年前の人骨と石英製石器の同時出土(国内初事例)
 ・2013年11月=9000年前の押引文土器の出土(沖縄最古)
 ・2014年2月=2万年前の貝器と人骨の同時出土(国内初事例)



国内最古の埋葬人骨の可能性あり (サキタリ洞 発掘調査記者発表) 
発見された人骨。
少し青っぽい色の石の上あたりに頭があり、むかって右側に肋骨、
左側にも肋骨と右腕が見える。


国内最古の埋葬人骨の可能性あり (サキタリ洞 発掘調査記者発表) 


国内最古の埋葬人骨の可能性あり (サキタリ洞 発掘調査記者発表) 
発掘調査現場であるサキタリ洞での記者発表の模様。
(サキタリ洞=「ガンガラーの谷」ケイブカフェ)

国内最古の埋葬人骨の可能性あり (サキタリ洞 発掘調査記者発表) 
インタビューを受ける沖縄県立博物館・美術館の山崎先生。

国内最古の埋葬人骨の可能性あり (サキタリ洞 発掘調査記者発表) 
報道記者への説明に応じる沖縄県立博物館・美術館の藤田先生。






◎ 一般向けの見学会も実施いたします!! ◎

『サキタリ洞遺跡発掘調査見学会』

沖縄県立博物館・美術館では、港川人に続く古代人の化石発見を目指して
毎年発掘調査を行っています。
調査を行っている藤田、山崎 両先生の解説による2日間限定での
発掘調査現地見学会が下記日程にて行われます。
9000年よりも古い時代の人骨が発掘調査現場で見られる貴重な機会です。
ぜひご参加ください。

・日時=平成26年12月13日(土)・14日(日) 2日間

・午前の部①11:00~ 午後の部②13:00~ ③15:00~ (各回30分程度)

・場所=サキタリ洞 (ガンガラーの谷 ケイブカフェ)

 ※参加無料

 ※車でお越しの方は、「ガンガラーの谷」に隣接する
  「おきなわワールド」の駐車場をご利用ください。





同じカテゴリー(文化の話題)の記事
ブクブク茶を体験!
ブクブク茶を体験!(2020-03-02 09:19)

機織りに設計図!
機織りに設計図!(2020-02-21 12:51)

沖縄で売れないもの
沖縄で売れないもの(2020-02-07 14:27)


Posted by おきなわワールド at 21:31 │文化の話題